6月の渡良瀬遊水地の植物の様子です。
6月13日は谷中湖付近と谷中村史跡保全ゾーン周辺の植物観察会((一財)アクリメーション振興財団主催)が行われました。
コブシ
白い花が咲いていましたが、今では緑色の実に変わっています。
実が拳のような形になるため、コブシと名前がついたといわれています。
未熟果が木の下に落ちており、これを折ると柑橘系の匂いがします。
トモエソウ(体験活動センター)
黄色い花で、咲き方が「ともえ(卍に似たうずまき模様)」の形に似ていることから名前がついたといわれています。
水辺に多く見られ、遊水地の中でもミニミニ湿地園などでもみられます。
チョウジソウ[準絶滅心配](体験活動センター)
5月には青い花を咲かせていたチョウジソウは6月にV字型の実ができます。
実は花が咲き終わると勢い良く伸びます。
秋ころにはV字の実が茶色くなり、中には種ができます。
体験活動センター(Tel:080-8818-9381)
植木鉢で遊水地の珍しい植物が間近に見ることができます。
遊水地にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
ネムノキ
夜になると葉が閉じることから「ねむの木」と名前がついたといわれています。
細かい葉の中にピンクの花の様なものが咲きますが、これはオシベとメシベです。
ピンクのグラデーションがオシベ、先端まで白いものがメシベで、メシベのほうが長くなります。
花びらは筒形の短い黄緑のものです。
シロバナタカアザミ
アザミの種類の中でも一番大きくなり、3mを超えることもあります。
生長は周りの状況によってかわり、周りの草が低いとシロバナタカアザミもあまり伸びません。
イヌゴマ
紫色の花で、茎を触るとザラザラしています。
花の中の模様をみると面白い模様があります。
クルミの木
谷中村役場跡地のクルミはとても皮の硬いオニグルミです。
枝についているゲジゲジのようなものはオバナの名残です。
ハナムグラ[絶滅心配2類]
関東では、利根川・渡良瀬川近辺で見られます。
ハナムグラの種は丸く、2つ一緒についています。
クズの葉
コガネムシが葉っぱを食べてしまいます。
マイヅルテンナンショウ[絶滅心配2類]
鶴が羽を広げて舞う姿に似ているため「舞鶴天南星」と名前がついたといわれています。
秋になると赤い実がつき、その頃には鶴のように見える葉は枯れてしまいます。
テンナンショウの仲間は有毒です。
マイヅルテンナンショウの株は、「オバナ」だけのものと「オバナとメバナ」があるものがあります。
メバナがあるものは秋になると赤い実をつけます。
ゴマノハグサ[絶滅心配2類]
黄緑色の花が咲きますが、とても小さいため、見逃す人が多いです。
葉をもむとゴマのような独特なにおいがします。
シオデ
ツル植物で、草原のヤブの中で見られます。
オバナはツンツンしており、メバナは丸いです。
ネジバナ
ねじれながら咲く花です。
2本並んで咲くと片方が逆向きにねじれて生長することが多い植物です。
※植物観察はルールを守って行いましょう。
植物の採取は行わないでください。