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ナイツクラブ通信vol.26


ナイツクラブ通信vol.26

 芽吹きの4月。
 トネハナヤスリをはじめ、ノウルシ、スミレの仲間が渡良瀬遊水地の地面を彩りました。
 春の訪れを告げるウグイスの鳴き声も見事でした。
 ヨシもぐんぐんと成長し、膝丈くらいの高さになってきましたよ。

 5月も様々な動植物に出会うことができます。
 初夏を感じるオオセッカの鳴き声に耳を澄ませてみては…?

最近の渡良瀬遊水地

渡良瀬遊水地でみられる動植物

エキサイザリの画像

エキサイゼリ(準絶滅危惧種)

ヨシ焼きの恩恵を受けている植物の一つ。
渡良瀬遊水地ではよく見られるが、実はとってもめずらしい!

チョウジソウの画像

チョウジソウ(純絶滅危惧種)

湿地を好み、美しい青紫色の花を咲かせます。
史跡保全ゾーンのハート池でも観察できます。

アマドコロの画像

アマドコロ

スズランのような花がかわいらしい。
若芽を食べるとアスパラガスと似た風味と甘みがあるとか…

ノイバラの画像

ノイバラ

様々なバラの原種となっているノイバラ。
近くを通るとあま~い香りがふわっと香ります。

オオヨシキリの画像

オオヨシキリ

春~夏にかけて「ギョギョシ、ギョギョシ」と賑やか。
ヨシのてっぺんに止まり、赤い口の中を見せて囀ります。

コヨシキリの画像

コヨシキリ

オオヨシキリより一回り小さく、顔には白い立派な眉毛!
「ピッピッピッ」という涼しげな鳴き声を響かせます。

 ※写真提供は真瀬勝見氏

ヨシ刈りをした後は…

 先日、栃木市内唯一のヨシズ農家「松本商店」にお邪魔してきました!
 冬のヨシ刈りを終え、倉庫にはたくさんのヨシが保管されていました。
 今回は、松本さんに教えてもらったヨシ&ヨシズの意外な用途をご紹介します( ..)φ

シイタケの原木栽培

 シイタケの原木栽培では、菌糸が原木全体に広がるよう
 「直射日光が当たらない」「雨が当たる」「風通しが良い」状態で寝かせます。
 その際に使われるのがヨシズ!
 もともと日差しを避け、風を通すヨシズですが、シイタケ用のヨシズはさらに「皮付き」で編んでいるので、雨を保水する力もアップするそうです。
シイタケ原木栽培用のヨシズ

土壁の下地

 新潟県や長野県などでは、土壁の下地にヨシを使うことがあるそうです。
 通常は竹を使うことが多い土壁ですが、ヨシを使うことで保温性が上がったり、竹を割る手間が省けたり、といったメリットがあるんですって!

屋根材

 茅葺き屋根の材料となります。
 松本商店さんでは、かやぶき屋根の本堂や山門をもつ群馬県館林市の「茂林寺」に材料を納品しています。

茅葺き屋根用のヨシ

暗渠(あんきょ)

 水田の水はけをよくするため、地下に作られる設備「暗渠(あんきょ)」。
 透水性の管(暗渠管)の周りにヨシを敷くことで、さらに排水しやすくします。