ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

ナイツクラブ通信vol.27


ナイツクラブ通信vol.27

 新緑の5月。
 ヨシの成長とともに、夏に咲く花たちも芽吹きだしました。
 オオヨシキリやコヨシキリも、夏に向けて鳴き方の練習中のようです。

 6月は恵みの雨が増えてきます。
 湿地である渡良瀬遊水地は、雨も良く似合いますね。

最近の渡良瀬遊水地

 5月の渡良瀬遊水地には、とってもめずらしい「マダラチュウヒ」がやってきました。
 オスのマダラチュウヒが渡良瀬遊水地にやってくるのは、なんと15年振り!
 中国北東部と朝鮮半島北部で繁殖し、冬季は中国南部や東南アジアに渡って越冬しますが、その渡りの時期に日本に迷い込んでくることがあるそうです。
 背中の碇模様がステキですね。

 
マダラチュウヒ(撮影・真瀬勝見)1            マダラチュウヒ(撮影・真瀬勝見)2
最近の渡良瀬遊水地

ハナムグラの画像

ハナムグラ(絶滅危惧2類)

小~さくてかわいらしい花をつける。
群生地ではふんわり甘い香りが漂います。
(ハート池)

コキツネノボタンの画像

コキツネノボタン(絶滅危惧2類)

黄色の花があざやか!
実は楕円形で、葉は細長い。
(ハート池)

ノジトラノオの画像

ノジトラノオ(絶滅危惧2類)

6月下旬に花を咲かせます。
ピンクの花がかわいらしい「サクラソウ」の仲間。
(ミニミニ湿地園)

ケキツネノボタンの画像

ケキツネノボタン

↑ん?そっくり?実は球形で葉は幅広め。
全体的に細かい毛があるため「ケ」の名がつきます。

オオセッカの画像

オオセッカ(絶滅危惧IB類)

世界的にも希少な鳥。
渡良瀬遊水地は数少ない繁殖地の一つになっています。
「ジュリジュリ」と鳴きながら飛びあがる様子が見られるかも!

カッコウの画像

カッコウ

渡良瀬遊水地に夏の訪れを告げる鳥の一つ。
鳴き声はよく聞かれますが、
姿を見つけることができればラッキー!

 ※写真提供は真瀬勝見氏

ヨシズができるまで

 栃木市内唯一のヨシズ農家「松本商店」に教えていただいた、ヨシズができるまでの流れをご紹介します。

1.ヨシ刈り

 12月~3月にかけて行われます。ヨシ刈りの画像
 渡良瀬遊水地のヨシは、背が高く育つのが特徴です。
 大きいものだと4メートルほどに育つこともあります。
 現在はトラクターで刈り取っていますが、昭和40年頃までは、手刈りで行っていたそうですよ。

 

2.ヨシの皮むき

ヨシの皮むきの画像 枯れヨシには、節の部分からヨシを包むように皮(葉)がついています。
 ヨシズを作る際には、その皮をむいてから使用します。
 大きなブラシがグルグルと回る機械にヨシを回しながら入れて、ブラシの回転によって皮を飛ばしていきます。
 仕上げに、根本の部分や、ヨシにピッタリついている皮を包丁を使ってむきます。

 

3.ヨシズ編み

ヨシズ編みの画像 現在は機械で編んでいます。
 一枚当たり1時間弱で編み上げます。
 シュロの木から作られたシュロ縄で編んでいるため、たいへん丈夫なのが国産ヨシズの特徴です。