令和元年度「とちぎ夢ファーレ」事業報告(デモクラティックスクールつながるひろば)
令和元年度「デモクラティックスクールつながるひろば」実績報告
事業名:地域も学び場(「学校」)“「不登校」0のまちづくり”
団体情報
(活動の一コマ「サップをやってみよう」より)
団体名:デモクラティックスクールつながるひろば
代表者名:宇賀神 雄太
会員数:5名
連絡用メールアドレス:tunagaru.hiroba@gmail.com
団体HP:https://www.facebook.com/tunagaru7hiroba<外部リンク>
この活動を始めた動機(目的)
海外へ教育視察に行く機会がありました。そこで、これまで見たこと、聞いたことのない授業を見てきました。子ども自身が何を、どう学ぶかを考えながら日々の学習に取り組んでいました。そうした学校での子どもたちの様々な学びを地域の方々にも、知ってほしいと思いました。
ところで地域の子どもたちに目を向けると、不登校問題が長年の教育課題となっています。さらに不登校の子たちの日々の学びに注目すると、様々な学び育ちの機会を通して成長していることが分かります。
そこで、多様な教育の周知、理解と共に、十分に公教育が行き届いていない子たちの学びの機会をより確保していくことを目指して活動を始めました。
実際に令和元(平成31)年度に行った活動とその成果(結果)
≪活動内容≫
主に不登校の子どもを対象にした体験活動などを年間17回実施。
またそれらの活動の様子を紹介する会を1回実施しました。
以下、体験活動の内容です。
・公園で運動をしよう
・春の山歩き・山菜つみ
・大地に寝転んで聴くコンサート(音楽鑑賞)
・ホタル観賞と野外調理体験(空き缶炊爨)
・森でカレーづくり
・活動ふりかえり会
・出流鍾乳洞を散策
・おかしづくり(クッキー)
・さつまいもほり
・秋の生き物をみつけよう(カブトムシの標本づくり)
・クリスマス会(ケーキ装飾)
・新聞ちぎり絵づくり
・白鳥観察会
・おもちつき体験会
・サップをやってみよう
≪成果≫
例年よりも子どもたちの体験分野の幅が広がり充実した活動を行うことができました。各体験の際には、地域の人々に協力をしていただくことで、参加者と地域の人々の新たな繋がりができました。参加の子の多くは不登校だったりするので、身近な地域の人々が子どもたちの心強い味方として広がったことは大きな成果と考えます。
その繋がりは体験活動時にとどまらず、その後も新しい疑問などが出てきたときに、地域の人々と参加者が連絡を取り合っている様子も見られました。
活動の様子がわかる資料「デモクラティックスクールつながるひろば」 (特別号2020年8月発行) [PDFファイル/1012KB]
苦労した点や良かった点
参加者数に対して、スタッフ数が少なく、人手不足のため、新規参加者への団体の説明などが十分にできませんでした。
毎回の活動においては、補助金があるとはいえ、自分たちで一定の資金を確保しなければならず、当日、開始直前、活動中も心が揺れやすいなど参加のお約束が難しい子が多い中、広報、参加者集めが大変でした。
講師の皆さんとの事前打ち合わせなど事前準備も大変だったと今、思います。
一方で、年間を通して大きなケガなどがなく、活動ができたことは、本当によかったです。
子どもたちが安心して活動できる工夫などしたこともあり、苦労した参加者集めも、収支のよいバランスで終えることができました。
計画が滞りなく実施できたことで、子どもたちの楽しそうな表情も多くみられたことも良かったです。
これからの展望
子どもたちの活動を支えるスタッフがさらに必要です。
子どもたちと一緒に活動してみたい学生など、自分の特技を子どもたちの学びや体験にいかしたい方など、地域の皆さんに今後の活動に関わってもらえたらと思います。
また次年度は、コロナウィルスの影響もあり、補助金申請をしない選択をしました。
それでもいかに、自分たちの力で活動を継続できるか、挑戦の年になります。
この夢ファーレとともに成長して2020年度は6年目の活動になります。
日々関わっている子どもたちの学び育ちの機会を絶やさぬように、地域のさらなる多くの皆さんに活動に関わっていただければと思います。
不登校の子の学びで何か相談あれば、お気軽に連絡や今後の活動に参加、見学いただければと思います。
この団体や事業に関する質疑応答コーナー
この活動に寄せられたご意見・ご質問に対する回答は以下のとおりです。
【質問】・スタッフや協力者の集め方について、今後新たに工夫していこうという点がありましたら、教えてください。
【回答】/これまでは、不登校や海外の教育、地域の教育現状などをテーマにした企画をやってきました。今後は、新たに子育てなど、今までとは違ったテーマでの企画を開催することで、地域の人々から広く活動に目を向けてもらえるようにしたいと考えています。
【質問】・スタッフ不足は大きな課題ですね。何かアイデアがあれば教えてください。
【回答】・これまでは言葉による説明が主でした。今、活動実績の蓄積、子どもたちの成長に伴い、子どもたちが作り上げてきたイラスト作品、動画作品などが増えてきました。今後は、そういった具体的なものを見せながら、活動イメージがしやすく、子どもの成長を実感できるような説明の工夫により活動の魅力を発信していきたいです。
【質問】・台風の災害やコロナ禍での活動で、苦労した点や改善点がありましたらお聞かせください。
【回答】・日ごろ家で作品作りなど、自分の関心事を学び深めたり、様々な技能を身につけてきた子たちにとっては、大きな変化はなかったようです。ただ最新の不登校調査で全国18万人の小中学生が不登校と過去最多数を更新し続けている今、栃木市も例外ではないと推測されます。そんな中、コロナウィルスがあり、新たに発生した不登校親子との出会いをどうつくるかで苦労してきました。今は、対面でのイベント企画、活動が再開できてきたので、新規問い合わせがあります。