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企画展「田中一村と刑部人 ―希望と苦悩のあいだ―」

印刷 大きく印刷 更新日:2019年3月21日更新
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企画展
田中一村と刑部人 ―希望と苦悩のあいだ―
田中一村と刑部人展チラシ表面 田中一村と刑部人展チラシ裏面

 2018年度は本市ゆかりの芸術家・田中一村(たなかいっそん)(本名は孝。1908-1977年)の生誕110年、刑部人(おさかべじん)(1906-1978年)の没後40年という記念の年です。

 日本画家・田中一村は50歳の時、鹿児島県奄美大島に単身で渡り、多くの人たちの心に響く代表作≪不喰芋(くわずいも)と蘇鐵(そてつ)≫をはじめとし、奄美の自然を静謐に描いた画家として知られていますが、青年時代には趙之謙(ちょうしけん)や呉昌碩(ごしょうせき)など中国の画家に倣(なら)った作品を数多く描きました。それらの作品は人気を博し、頒布会が開かれ、進むべき将来は希望に満ちていたのではないでしょうか。しかし、日中関係が悪化するとその需要はなくなります。そのような中、田中は自分自身を見つめ「何かに倣った作品との決別」を決意しました。しかし、そうした希望には「支援者の支持を得られない」という苦悩もありました。

 一方、洋画家・刑部人は東京美術学校(現在の東京藝術大学)在学中に第9回帝展で≪友人の肖像≫が初入選し、希望に満ちた画家生活を歩み始めました。しかし、1920年代のパリで新しい芸術を学んだ画家たちが帰国し活躍する中で、刑部は師の和田英作から「これからの時代は個性的な絵を描かなければ帝展入選も危なくなる」と言われ、一時期スランプに陥りました。

 希望の中には苦悩があり、苦悩の中にも希望があります。この二人の画家たちはその間を行き来し、模索を繰り返しながら歩みを進めたのではないでしょうか。本展は、収蔵品を中心に田中一村と刑部人の作品約50点を展覧し、決して平坦でなかった画家たちの道を振り返ります。

 なお、田中一村については東京時代から千葉時代までの作品を展覧し、田中に多大な影響を与えた父・稲邨(本名は彌吉)の作品も展覧します。また、会期中、一部展示替えを予定しています。

会期

2019年1月16日(水曜日)~3月21日(木曜日・祝日)

開館時間

午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

休館日

毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)

観覧料

一般(高校生以上)/500円(300円)、中学生以下は無料()内は20名以上の団体割引料金
*身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介護者1名は無料

主催

栃木市、栃木市教育委員会、とちぎ蔵の街美術館

後援

朝日新聞宇都宮総局、産経新聞社宇都宮支局、下野新聞社、東京新聞宇都宮支局、毎日新聞宇都宮支局、読売新聞宇都宮支局、NHK宇都宮放送局、株式会社エフエム栃木、栃木ケーブルテレビ、株式会社とちぎテレビ、株式会社栃木放送

協力

刑部人勉強会、田中一村記念会

 

関連イベント

記念講演会

演題:「田中一村と刑部人―希望と苦悩のあいだ―」
講師:飯田昌平 氏(小山市立車屋美術館館長)
日時:2月9日(土曜日)午後2時~(90分程度)
場所:とちぎ蔵の街観光館 2階多目的ホール
主催:刑部人勉強会
定員:先着60名(事前電話申込・聴講無料)
申込:とちぎ蔵の街美術館 電話0282-20-8228 (定員に達したため、申込を締め切りました)

担当学芸員によるギャラリートーク

2月24日(日曜日)、3月9日(土曜日)午後2時~(60分程度)
*観覧料をお求めのうえ、美術館受付けにお集まりください。

 

展示替えについて

下記の作品のみ展示替えを行います。
1月16日(水曜日)―2月17日(日曜日)
田中一村≪白梅図≫(とちぎ蔵の街美術館蔵)
田中一村≪秋草図≫(栃木県立美術館蔵)
2月19日(火曜日)―3月21日(木曜日・祝日)
田中一村≪藤図≫(とちぎ蔵の街美術館蔵)
田中一村≪ほおずきと葵≫(栃木県立美術館蔵)

展示作品リスト

田中一村と刑部人 作品リスト [PDFファイル/116KB]

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