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≪報告≫キックオフ・プロジェクト とちぎを藍で染める―第5回 染料を使った藍染め―を開催しました

更新日:2022年8月30日更新 印刷 大きく印刷
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≪報告≫キックオフ・プロジェクト とちぎを藍で染める―第5回 染料を使った藍染め―を開催しました

8月7日(日曜日)にキックオフ・プロジェクト とちぎを藍で染める―第5回 染料を使った藍染め―を開催しました。
とちぎを藍で染めるのワークショップも第5回となり、折り返しです。
今回は染料を使って、Tシャツと大判の生地、そして障子紙への藍染めに挑戦しました。
Tシャツは各自で“絞り染め”で模様をつけ、大判の生地は参加者のみなさんで協力しながら模様をつけました。

★第1回(5月5日)のワークショップの様子についてはこちら
★第2回(6月12日)のワークショップの様子についてはこちら
★第3回(7月3日)のワークショップの様子についてはこちら
★第4回(7月24日)のワークショップの様子についてはこちら


今回はおおひら歴史民俗資料館の一室をお借りしました。

おおひら歴史民俗資料館


講師の名取初穂先生(國學院大學栃木短期大学准教授)より、染料を使った藍染めについてお話がありました。
本格的な藍染めは、生葉を乾燥、発酵させた「蒅(すくも)」という染料の原料をつかいますが、今回は藍染め染料『大和藍(やまとあい)』を使いました。
染料藍を使うと、水に溶かすだけで木綿や麻などを簡単に染めることができます。
会場には、名取先生が染料を使って染めた藍染作品がずらりとならびました。

会場内の様子 名取先生と名取先生が作られた作品


​今回も染める技法は“絞り染め”を使いました。
第4回のワークショップでは、(1)むすぶ、(2)たたむ、(3)しぼる、(4)はさむという4つの方法を使いましたが、今回はさらに“しぼる”のいろいろなバージョンを教えていただきました。
生地をくしゃくしゃくしゃと丸めて輪ゴムで止める「むらくもしぼり」や、中心を基点としてくるくるまとめて輪ゴムで止める「うずまきしぼり」、わりばしや丸い棒にくるくると巻き付けて端をたぐりよせて輪ゴムで止める「棒しぼり」など、一口に“しぼる”といっても色々な方法がありました。
他にも、グラデーションにするためには生地を全部染め液につけないようにするといった方法も教わりました。

色のついた生地に藍染を行った作品   グラデーションの付け方の説明


講義のあとは、模様付けに取り掛かります。
まずは、各自のTシャツに絞りを加えて模様をつけていきます。
Tシャツが終わったら、グループごとに色つきの大判生地(1m×1m)に模様をつけていきます。
どんな模様にしたいか相談しながら、共同で作業を進めていました。
色つきの生地の準備ができたら、今度は長さ3mもある白い大判の生地に藍CREW全員で模様を付けます。
藍CREWとして一緒に活動してきたみなさんは手際よく作業を進められていました。

グループでの共同作業風景 グループでの共同作業風景 全員で大判の生地へ絞り染め作業風景


次に、染め液の準備です。
水に染料を溶かし、しずかにかき混ぜます。
すると、“藍の華”と呼ばれるあぶくがわき出てきて、表面にギラギラとした被膜ができてきます。
この状態になれば、染め液の準備は完了です。
準備しておいた生地を染め液に漬け込み、揉みこむようにして染め上げます。

染め液へのつけ込み作業 染め液へのつけこみ作業


​​5~20分ほど染めたら水ですすぎ、止めていた輪ゴムなどを外します。
広げてみると、素敵な模様ができあがっていました!
どんな模様に仕上がったのか、見せていただきました。

 水洗い作業 染めあがったTシャツを見せる参加者  染めあがった大判の生地を見せてくれる親子


​余った染め液で、毛糸も染めました。
今後、この毛糸を使ったワークショップができればと考えています。

染め液につけた毛糸


​Tシャツや生地を乾かします。
個性豊かな作品が並び、どれもとても素敵でした!

染めあがったTシャツ 染めあがった大判の生地を見る参加者


最後に染め液の中に障子紙をそのままつけ込みます。
じわじわと染め液が上がってくる姿を参加者のみなさんは興味深くながめていらっしゃいました。

染め液に障子紙を浸したところ


ワークショップでできあがった作品は、11月3日から展示室Bに展示します。
どうぞお楽しみに!​