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渡良瀬遊水地がラムサール条約湿地に登録されました

印刷 大きく印刷 更新日:2018年10月22日更新
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スカイダイビング熱気球

 平成24年7月「渡良瀬遊水地」(登録湿地面積:2,861ha)が、国際的に重要な湿地の基準に該当したとしてラムサール条約湿地に登録されました。
 今後、渡良瀬遊水地の本来の目的である治水機能の充実を図りながら、多様な動植物が生息する湿地の自然環境を保全・再生し、その適正な利用を促進します。

渡良瀬遊水地が該当した国際的に重要な湿地の基準

ラムサール条約には、世界を8つに分けた生物地理区内があり、9つの基準があります。
渡良瀬遊水地はユーラシア大陸・アフリカ北部のエリアの生物地理区で、基準1「特定の生物地理区を代表するタイプの湿地、または希少なタイプの湿地」に該当しました。

  • 本州最大のヨシ原を主体をする湿生草地が存在する低層湿原です。
  • 河川の氾濫原を主な生育環境とするワタラセツリフネソウ、タチスミレなどをはじめとする希少種約60種を含む約1,000種の豊富な植物種が生育する湿地で、本州以南の低湿地の代表例です。また、環境省レッドリストで絶滅心配IB類に掲載されているチュウヒをはじめとする猛禽類の越冬地やツバメのねぐらとして利用されています。

ワタラセツリフネソウタチスミレチュウヒ

ラムサール条約とは

 昭和46年にイランのラムサールで開催された「湿地及び水鳥の保全のための国際会議」において「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」が採択されました。この条約は開催地にちなみ、「ラムサール条約」と呼ばれています。

ラムサールの3つの柱

保全・再生 水鳥の生息地だけでなく、私たちの生活環境を支える重要な生態系として、幅広く湿地の保全・再生を呼びかけています。
賢明な利用 ラムサール条約では、産業や地域の人々の生活とバランスのとれた保全を進めるために、湿地の「賢明な利用(ワイズ・ユース)」を提唱しています。賢明な利用とは、湿地の生態系を維持しつつそこから得られる恵みを持続的に活用することです。
交流・学習 ラムサール条約では、湿地の保全や賢明な利用のために、人々の交流や情報交換、教育、参加、啓蒙活動を進めることを決議しています。

ラムサール理念図

世界と日本のラムサール条約登録湿地

平成27年12月現在、締約国数169カ国、登録湿地数2,221カ所、総面積 約2億1千万ヘクタールが登録されています。
日本国内での登録地は、平成27年6月現在、50カ所、148,002ヘクタールが登録されています。
昭和55年に釧路湿原がラムサール条約湿地として条約に加入して以来、順次条約湿地を増やしています。

日本のラムサール条約登録湿地

渡良瀬遊水地の概要

 渡良瀬遊水地は、東京から約60kmに位置し、4県(栃木県、群馬県、埼玉県、茨城県)の4市2町(栃木県栃木市、栃木県小山市、栃木県野木町、群馬県板倉町、埼玉県加須市、茨城県古河市)にまたがる本州最大の遊水地です。遊水地には、渡良瀬川、思川、巴波川の3つの川が流れ込み、約4km下流で日本一大きな利根川に合流しています。
 渡良瀬遊水地は、南北に約9km、東西に約6km、周囲の長さが約30kmで堤防や台地により囲まれています。その広さは、約3,300haです。また、緑豊かな広大なヨシ原が特徴で、貴重な動植物が数多く確認されています。
 これは、遊水地の機能を保持するために、ヨシ原や沼を自然に近い形で残してきたことによるものであり、かつ、低地における広大な自然環境が保全されている渡良瀬遊水地は、まさに「自然の博物館」ということができるでしょう。

渡良瀬遊水地の生い立ち

 渡良瀬遊水地が遊水地となったのは、明治43年から大正11年にかけて実施された渡良瀬川改修工事によるものです。それ以前の渡良瀬川は、遊水地の西側を海老瀬七曲がりといわれるように曲がりくねって流下し、思川、巴波川は、現在の遊水地の南部を流れ、渡良瀬川に合流していました。また、北部には、赤麻沼、石川沼という大きな沼があって、谷中村などの周囲には、囲堤が築かれていました。この地は、上流の足尾銅山による鉱毒事件に関連して遊水地計画ができ、栃木県による谷中村買収、藤岡町(現栃木市)への合併が行われ、明治43年の洪水後、国による渡良瀬川の改修計画等で現在の遊水地となりました。

渡良瀬遊水地は四季折々のアクティビティが楽しめます

 渡良瀬遊水地のヨシ原には、多数の動植物が生息しており、植物で約1,000種、野鳥類約260種、昆虫類約1,700種、魚類約50種の生態系が形成されています。広大なヨシ原や樹木、池沼には、チュウヒをはじめサシバ、チョウゲンボウなど日本で見られる野鳥の半分が確認されています。現在、関東地方でこれほどの豊かな自然環境を維持している地域は限られており、大変貴重な場所となっています。
 また、年間を通して広大な渡良瀬遊水地の中で、豊かな自然を活かしたスカイスポーツ(熱気球、スカイダイビングなど)、ウォータースポーツ(カヌー、小型ヨットなど)、サイクリングなど渡良瀬遊水地の自然を楽しみながら、さまざまなアクティビティを楽しむことができます。

渡良瀬遊水地ラムサール条約湿地登録チラシはこちらから[PDFファイル/500KB]

渡良瀬遊水地への案内図

渡良瀬遊水地アクセスマップ[平成28年07月26日]

  • 車をご利用の方
    東北自動車道「佐野藤岡IC」または「館林IC」より約20分
    ※カーナビをご利用の方は、下記の所在地を目安にお越しください。
    栃木県栃木市藤岡町藤岡1788(藤岡遊水池会館)
  • 電車をご利用の方
    • 東武日光線「藤岡駅、板倉東洋大前駅、柳生駅」下車
    • JR宇都宮線「古河駅」下車
  • バスをご利用の方
    栃木市ふれあいバス(藤岡線)「谷中湖(土日祝日のみ運行)」、「道の駅きたかわべ(平日のみ運行)」下車
    ※ふれあいバス時刻表は、ふれあいバスの運行についてをご覧ください。

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