栃木市は「鯉のいる街」としてPRしているが、巴波川にはほとんど黒い鯉しかいなく、寂しい感じがする。
いろいろな色の鯉がいた方が、観光客の受けもよいと思うので、稚魚を放流する等の色鯉を増やす取り組みを行えないか。
現在の巴波川の鯉の生息状況は、ご指摘のとおり、ほとんどが黒い鯉であり、この要因の一つとして、平成16年に巴波川において発生した鯉特有のコイヘルペス病による鯉の大量死が挙げられます。
コイヘルペス病発生後、栃木県内水面漁場管理委員会より、巴波川への鯉の放流が禁止されました。平成20年に検査で陰性が確認された鯉のみ放流が可能となったため、平成20年から25年の6年間にわたり試験的放流を行いましたが、コイヘルペスウィルスが活性化する春から夏の時期にかけて、放流した鯉が大量に斃死する状況が繰り返されたため、以後、現在に至るまで鯉の放流を見合わせている状況です。
巴波川を泳ぐ様々な色の鯉を大きな観光資源としてPRしていた本市といたしましても、観光振興の面で大変な痛手でありました。
そのような状況の中、「鯉のいる街」のイメージを維持するため、毎年春の時期にNPO法人蔵の街遊覧船が巴波川の川面に鯉のぼりを掲揚する事業に取り組んでおり、多くの観光客の皆様にご好評をいただいています。
今後におきましては、以前のようにたくさんの色鮮やかな鯉達が巴波川を元気に泳ぐ姿が見られるよう、専門家等のご意見をいただきながら、有効な手段を検討していきます。
(R元.5月)【担当課:観光振興課】