こんろやストーブ、ろうそくなどの火が衣服に接触し、燃え移ることを「着衣着火」といいます。
着衣着火により毎年約100人の方が亡くなっています。そのうち8割以上が65歳以上の高齢者です。
市内においても、令和2年中に1件、令和3年中に4件(令和3年12月21日現在)、着衣着火の事案が発生しています。
特に、この時季は厚着をしていて衣服に火がついたことに気付かず、思わぬ大きな事故となる場合がありますので、火気を使用する際は、常に着衣着火の危険がある事を念頭において作業しましょう。
・調理中、ガスこんろの奥の調理器具を取ろうとして、袖口に火が燃え移った。
・たき火で暖を取っていたところ、衣服に着火した。
・仏壇にお供え物を置こうとした時に、ろうそくの火が袖口に燃え移った。
・厚着をしていたので、服にストーブの火がついたことに気付くのが遅れた。 など
※全国で発生した主な着衣着火の事例です。
・燃えにくい素材を使用した防炎製品を使用する。
・身体にフィットするエプロン・アームカバー等を使用する。
・鍋やフライパンから炎がはみ出ないよう、適切な火力に調整する。
・ガスこんろの周りは整理整頓し、奥に物を置かないようにする。
・ストーブの周りに燃えやすいものを置かない。
・マッチやライターは、子どもの目につかない場所に保管する。 など
衣服に火がついたまま慌てて走り回ってしまうと、かえって火の勢いが大きくなり危険です。
火が小さいうちは叩いて消す、近くの水(水道・浴槽等の水、飲み物等)をかけて火を消しましょう。
また、ストップ、ドロップ&ロールという、アメリカの消防士達が考案した対処法があります。
1.ストップ!(止まって)
火の勢いを大きくさせないために、まずはその場に止まってください。
2.ドロップ!(倒れて)
地面に倒れこみ、燃えているところを地面に押し付けるように
体と地面をくっつけます。
体と地面の間をなるべく隙間ができないようにしましょう。
3.ロール!(転がって)
地面に倒れたまま左右に転がります。転がることで衣服についた火を窒息消火させます。
※両手で顔を覆うようにして顔へのやけどを防ぎましょう。
防炎製品に関する情報が公開されています。
公益財団法人 日本防炎協会ホームページ<外部リンク>
独立行政法人 製品評価技術基盤機構が作成した、ガスこんろによる着衣着火の再現映像です。
ガスこんろの着衣着火の再現映像<外部リンク>