夏を迎えると、家族や友人と一緒に、川や海へ出かける機会が増えてきます。水辺で遊ぶことは楽しいひと時となりますが、一方で毎年多くの水の事故がおきていることを忘れてはいけません。
令和4年中、全国では2877件の水難事故が起きています。海での事故が大半を占めておりますが、約3割が河川での事故でした。そのうち、中学生以下、高齢者の割合が約5割を占めています。
海、川での事故はもとより、用水路等身近な場所での事故も起きており、ひとたび発生すると、半数以上の方が亡くなられております。これからのシーズン、十分注意して海や川のレジャーをお楽しみください!
水辺は危険な箇所が分かりづらい為、「立入禁止」の看板がある場所には絶対に近づかないようにしましょう。水上から見て分からない危険がたくさん潜んでいます。
1人での行動は、事故にあっても周囲の発見が遅れて深刻な状態となりかねません。複数人での行動を心がけてください。
こどもは大人に比べ、危険を察知する能力が弱いものです。ライフジャケットを着用させ、常にこどもから目を離さないようにしましょう。
お酒(アルコール)が体内に入ると、判断力、注意力、集中力、運動能力が低下します。事故による死亡率はお酒を飲んでいない人の約2倍も高くなっています。こどもから目を離すことにもつながりかねません。
普段慣れている場所でも増水した水で足元が見えなくなっていたり、地面が滑りやすくなっていたりして、予期せぬ落水につながります。田んぼ等の様子が気になるかとは思いますが、命には代えられません。
ただ着用するだけでは脱げてしまったり、顔が水中に入った状態になったりしてしまい逆に危険です。体の大きさに合った大きさのものをしっかりと体に密着させるように着用しましょう。
安全だと思っていても急な増水により中州に取り残されてしまいます。河原に草が生えていないところは増水時に水が流れている証拠なので、こうした場所では注意が必要です。自分がいる場所の天気が気になるところではありますが、上流の天気も気にするようにしましょう!
水の事故を発見したら直ぐに119番通報。事故にあった方から目を離さず、どこでどんな状況なのかを知らせてください。水に入り助けることは非常に危険です。まずは呼びかけ、ロープや木などを差し伸べ岸に引き寄せることを考えてください。ペットボトル一つでも浮き輪代わりになります。
洋服を着たまま泳ぐのは非常に困難です。再度申し上げますが、溺れた方を助けるために水の中に入ることは非常に危険です!
6月26日、7月11日の2日間、栃木市消防本部の特別救助隊は栃木県消防学校の施設を使用し水難救助訓練を実施しました。
この訓練は、水難事故を想定したものであり、水難救助の危険性を認識し隊員間の連携を強化することで、災害発生時に迅速かつ的確な活動が図れることを目的としました。