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令和2年度 西方城跡発掘調査の現地説明会を開催しました

印刷 大きく印刷 更新日:2021年10月18日更新
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令和2年度 西方城跡発掘調査現地説明会を開催しました。

令和2年11月7日(土曜日)に、西方城跡発掘調査の現地説明会を開催しました。
当日は天候に恵まれ、応募いただいた総勢64名の方たちと各回約2時間にわたり西方城跡を回りましたが、参加者の皆さんの山城愛が原動力となり、担当者も西方城跡の多くの見どころを紹介することができました。
熱気あふれた説明会となり、盛況のうち終了しました。
参加者の皆さん、ありがとうございました!

調査成果


西方城跡は下野国名門武士団の宇都宮氏の一族だった西方氏が戦国時代に使用した山城で、宇都宮氏の西の最前線の拠点として重要な場所です。またその東隣にある二条城跡は西方氏の後の江戸初期頃に藤田氏が領主となった際の築城と伝えられています。
本年度は、西方城跡の通称東の丸と通称本丸を調査しました。


東の丸
○地層状況から土地造成の跡を確認:元々の山を削り、削った土を盛って城の平坦地=曲輪を造っていました。
○中央に礎石らしき石と小穴を多数確認:建物があった可能性が高まりました。
○造成盛土下から内耳土器が出土:このことから16世紀初め以降に造成された曲輪であることが分かりました。
 
本丸
○曲輪の形を確認:北側の土塁では内側端に2~3段の石積みが確認され、西側の土塁でも内側端に石が並べられていました。
○南東部の地層状況から土地造成の跡を確認:元々の山を削り、削った土を盛って曲輪を造っていました。
○中央に礎石、全面に小穴を多数確認:建物があった可能性が高まりました。
 
その他
西方城跡内の草刈りをしたことにより、地形がよく分かるようになりました。
○通称東の丸の東側:幅の広い通路、連続して通路を曲げた所、曲輪端から下へ続く通路を確認できました。
○西方城跡北東側:山の中腹から通称北の丸付近へつながる通路を確認できました。また、縄張り図や赤色立体地図では分からなかった曲輪の広がりを確認できました。
 
昨年度の西方城跡調査からも、丘陵を大きく削り、削った土を盛って曲輪の造成を行っていたことが分かっていますが、今回の調査でも曲輪の造成が分かり、西方城は自然の地形をそのまま利用するのではなく、大規模な土木工事を行ってつくられたことが分かりました。
また、小穴群や礎石などの発見から建物や通路の存在した可能性も高くなりました。
一方、出土品が極端に少なかったことから、西方城の終わりの年代については明確には分かりませんでした。
これまでに得られた成果と課題をふまえ、来年度は別の曲輪を調査しますので、引き続き今後の調査成果に期待していただければと思います。

令和2年度 西方城跡現地説明会資料 [PDFファイル/13.83MB]

 

 西方城跡現地説明会の様子

あいさつ

西方城跡現説挨拶

西方城跡入口近くの仮設事務所前に集合しています。

出発

西方城跡現説出発

西方城跡へ登ります。左手の橋を渡ると二条城跡へも登れます。

登城開始

西方城跡現説登城開始1 にしかたじょうせきをのぼるしゃしん


西方城跡を登ってすぐの様子です。最初は急勾配な道が続きますので、足元に注意です。

 通路(C)を眺める

西方城跡現説通路を眺める

西方城跡の北東側に着きました。ここからは北の丸の南側へ続く通路を見ることができます。

東の丸での説明、 東の丸での撮影

西方城跡現説東の丸解説の様子

西方城跡現説東の丸を参加者が撮影

調査担当者が調査成果を説明しています。配布資料に沿いながら、土塁の高まりや小穴群、礎石らしき石などを見学してもらいました。説明が終わった後は、参加者の皆さんによる撮影タイムです。

水の手曲輪、  本丸へ続く連続折り返しの通路、 本丸南の曲輪

西方城跡現説東水の手曲輪

西方城跡現説本丸へ続く通路

西方城跡現説本丸南の曲輪

道中では、今回の調査地以外にもたくさんの見どころを紹介しました。

本丸での説明

西方城跡現説本丸での説明1

西方城跡現説本丸での説明2

本丸では土塁内側端にある石積みや、巨石、地層の状況などについて特に見学してもらいました。

城からの眺め

西方城跡現説城からの眺望1

西方城跡現説城からの眺望2

本丸のすぐ近くには絶景スポットがあります。ここからは西方地域だけでなく、遠く宇都宮市まで眺めることができ、天気の良い日の眺めは最高です。

下城

にしかたじょうせきからおりるしゃしん

二の丸北側の虎口を通り下城します。約2時間に渡る城跡見学となりました。

プレハブでの説明

西方城跡現説プレハブ内展示解説

下城後、仮設事務所内にて昨年度も含めた調査成果と出土遺物の説明をしています。感染症対策のため、少人数ずつ、交代制で見学していただきました。

とち介77カメラ

令和元年度の現地説明会の様子はこちら

 

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